線は、僕を描く の感想、ネタバレです。
湖山先生が倒れた
その連絡を聞いて、夢中で湖山先生の元へ走る青山君
湖山先生はー
線は、僕を描くのネタバレ
先生はー
湖山先生が運ばれた病院に着いて、受付で病室を確認した青山君
息を切らしながら病室に向かうとー
「やあ、青山君。」
ベットから、いつものように先生が青山君を迎え入れた。
横で千瑛がりんごの皮を剥いている
呆気に取られる青山君に千瑛は
「少し落ち着きなさい。大丈夫だから」
そう言って、病室を出ていった。
「少しふらついて転んだだけなんだけどね」
そう言って、湖山先生はりんごを食べ始める
「・・・そうですか」
大きく息を吐いて、青山君は椅子に座り込んだ
・・・よかった
湖山先生にまで何かあったら・・・
ほっとする青山君に、湖山先生は問いかけた
「菊は描けたかい?」
忘れてた、というような表情の青山君
そして答えた
「・・・まったく描けません」
自分の絵について話出す青山君。
気づけば菊の形ばかり描いてしまって、全く水墨にならないと。
湖山先生は、優しく青山君に語りかける
「命を見なさい」
美の祖型ー
描くべき本当の美しさが、君になら見えるはず。
命を・・・
「・・・はい!」
少しわかったような表情で、青山君は返事をした
湖山先生の思い
りんごを食べながら、2人で出会った頃の話をした。
「りんご美味しいですね」
そう言って食べる青山君は、よく笑うようになった。
ー今の君になら、話をしてもいいかもしれない
「青山君」
私は君に伝えたいことがある。
「私は、君と千瑛の勝負なんてどうだっていいんだ」
青山君が戸惑った顔で聞いている
「先生・・・?」
伝えなければ。きちんと、青山君に。
「私の時代はね、青春は全て戦争だった」
夢を、家族を、帰る家も、行くあてもなくー
「どうしようもなく、独りぼっちだった」
私は孤独だったー
青山君は、私の話をじっと聞いてくれている
「初めて会った時」
そう、君と出会ったあの日
「あの展覧会で、私は孤独だったかつての私と出会った。」
フラフラしながら、生気も感じられないかつての私ー
「それが君だ」
君とすれ違ったとき、私は思ったんだよ
行かせてはだめだ。この青年を、このまま行かせてはー
青山君はずっと私の話を黙って聞いている。
一言を聞き漏らさないように、全身で受け取ってくれている。
「君に、生きる意味を見つけて欲しかったんだ」
自然に言葉が出てくる
「ありがとう、青山君」
私の想いを 水墨を受け取ってくれてー
「水墨を好きになってくれてありがとう」
心からの想いをこめて、君の手を握った
湖山先生の想いを受け取ってー
湖山先生の話が、想いが伝わってきた
僕が先生に教えてもらったのは、絵を描くことだけじゃない。
「おなかはすいているかい?」
あの日、そう先生から声をかけてもらった、あの時からずっと
ーそうだ。最初からずっとー
今までの先生の言葉が、表情が、全部が鮮明に思い出せる
知らないうちに、涙がこぼれていた
先生は、僕に生きることを教えてくれていたー
僕はその日、両親を亡くしてから初めて泣いたんだ。
25話のまとめ&感想!
よかったです。湖山先生、ご無事でした。
私、とても心配で。
湖山先生に何かあったら、青山君はどうなるんだろうと。
なにより、湖山先生のあたたかい人柄にもっと触れていたいとおもってたので。
ご無事だとわかった時には、青山君のように大きく息を吐いていました。
とりあえず、一安心です。
今回は、湖山先生の想いがよく分かるお話でした。
湖山先生、水墨画を教えるために、青山君に声をかけたんじゃなかったんですね。
昔の、孤独だった自分の面影と、青山君が重なってしまって、声をかけずにいられなかったんです。
このまま行かせてはだめだ、と。
先生の、孤独だった頃の想いが伝わってきます。
そして、先生の想いを知った青山君。
たくさんのものを、先生から教えてもらっていたことに気づいたようです。
出会いから今までの事を思い出して、泣いちゃいましたね。
それだけ、孤独だったんだろうな
湖山先生の想いが嬉しかったんだろうな、と思います。
生きる意味、これから見つけられるといいですね。
先生の想いを知った、今後の青山君に期待です。