線は、僕を描く

【線は、僕を描く】 29話ネタバレ感想! 大きなもの

今日は千瑛の物語

少女の物語もまた、はじまりのおわりへー

線は、僕を描くのネタバレ一覧

 

 

線は、僕を描くのネタバレ

お正月

お正月、私は1人でおじいちゃんの家に来ていた

玄関を開けると、誰もいない

 

おじいちゃんはお正月になると忙しい

親戚やらなにやらあちこち招かれて

 

・・・病み上がりなのにかわいそう

 

そんな事を考えながら、部屋のストーブとエアコンをつけた。

 

髪を束ねた

元旦に1人で絵を描く女子大生ってどうなんだろ

そんな事を思いながら墨をすっていたら、携帯がなった。

 

川岸さんからだった

 

メールを開けると新年の挨拶と、髪を切った青山君の写真

 

変な顔で、思わず吹き出した。

 

「よし、やろう!」

 

牡丹

描くのは牡丹

余白を意識してー

 

青山くんがいつか言っていた

「足りないんじゃなくて、ありすぎるんじゃないでしょうか」

 

 

その通りだった。今ならわかる。

押し付けるように、画仙紙いっぱいに描いていたこと

 

未熟

 

だけど、近づいている

心に描いた、花卉画

そこに、もうすぐたどり着くー

 

描く位置を考えて、余白を計算してー

 

気がついたら、時間だけがたってしまった。

もうこんな時間!

「なにも描いてないじゃない・・・」

 

目を覚ますために、顔を洗った

鏡に映る自分を、まじまじとみつめる

考え出すと、手が出ない

 

「今日はもうかけないのかな」

 

青山君と私

ふと、玄関が目に入った

そうだ、思い出した

ここで初めて青山君と出会った

緊張した顔で一生懸命「おじゃまします」って言ってた

 

 

 

2人で座った縁側

青山君の描いた絵をみせてもらった場所

 

 

立ち止まって、思った

 

あなたも今、絵を描いているのね

 

楽しそうに、でも真剣な眼差しで絵を描く青山くんが目に浮かぶ

 

なら、私もー

 

 

感謝

画仙紙の前に座り、もう一度墨をすり始めた

力んじゃだめ、悪い癖よ」

そう自分に言い聞かせながら

 

余白を意識し始めたのはいつからだろう

 

思い返すと、そこにはいつも青山くんがいる

 

知らないうちに広がっていった私の内側

そこにある花を描くだけ

心を画仙紙に移すように・・・

 

 

たった一筆でさえ、美しくあるように

筆が自然と動く

心のままに

導かれるようにー

 

なぜか無性に感謝したくなる

とても大きなものに

 

ただそこにある

その美しさに

その陰りと輝きに

 

 

今、2人の時間が重なっていた

 

 

同じ時間、青山君の菊が完成した

「できたよ、千瑛」

 

そして、窓から空を見上げた

 

「菊が描けました。先生。」

 

寒い冬の、一年の始まりの日だった。

 

 

そして桜が咲いてー

その時はやってきた

「湖山賞公募展」

 

約束の日。

はじまりと、おわりの日だった。

 

 

29話のまとめ&感想!

今回は、千瑛のお話でした。

 

お正月、元旦から画仙紙に向かう千瑛は、頑張り屋さんですね。

でも、何となく前と感じが違うんです。

前は、ほんとに「負けたくない」の気持ちが全面に出てて。

おじいちゃんに、湖山先生に認めてもらいたい気持ちが大きかった。

でも今は、穏やか、というか。

自分を受け入れていて、未熟さも認めて他人も受け入れて

丸くなった、と言うよりあたたかさを感じます。

その原因というか、きっかけを作ったのは、青山君でしょうね。

 

青山君の描く絵に心を揺さぶられる。

そして、青山君は千瑛の存在で、前に踏み出せる

 

なんて素敵な2人でしょう。

お互いがお互いを高めあえるなんて!

羨ましい限りです。

そんな人に出会える事、なかなかないですからね。

 

青山君も、菊が描けたようです。

きっと、優しさに包まれた、美しい菊がかけたことでしょう。

そして、見るもの全てに命を感じさせるような、そんな力強い絵を描いたのではないかとおもいます。

 

とうとう湖山賞

決着が着いてしまうのですね。

個人的には、まだまだ二人を見ていたい気持ちでいっぱいです。

 

もちろん、2人の勝負の行方も気になりますが、

2人がどんな絵を書いたのか

どんな成長をとげたのか

 

そして、今後2人がどうなっていくのかー

気になることばかりです。

 

早く来週になりますように。