線は、僕を描く

【線は、僕を描く】 第27話 ネタバレ感想! 僕/君

両親と暮らしていた家に、千瑛と帰ってきた

止まっていた時間が、動き出そうとする

線は、僕を描くのネタバレ一覧

 

線は、僕を描くのネタバレ

思い出

久しぶりに帰ってきた家だけど、電気も水も使えてた

青山くんがお茶を入れてくれた。

 

 

きっとおじさんだ

この家の手入れをしててくれたんだ

僕がいつでも帰って来れるように・・・

青山くんが、優しい顔でお茶を飲む。

 

 

温かいわね。あのマンションより、ずっと。」

つい、そんな言葉が出てきた。

 

青山くんが、部屋の中をくるっと見て、話をしてくれた

「この家は、2年前と何も変わらないよ」

叔父の家に引き取られてからも、学校が終わったらいつもこの家に帰ってきてた。

誰もいなくなったこの家で、毎日何時間も父さんと母さんの事を考えてた。

なんだか疲れて

人と話す事とか・・・うまく出来なくて

だから今こうしてるのも、僕にとっては特別

青山君はそう話をしながら、ゆっくりお茶をのんだ。

「・・・うん」

何故だろう

青山君の話を、とても穏やかな気持ちで聞ける。

 

 

はじまり

千瑛と話をしながら、思ったんだ

本当は

僕は

ここからはじめないといけなかったんだ

 

見えないように、全部しまっておいた両親の写真

その中の1枚を、さっき買ってきた菊と一緒に飾った

 

千瑛と一緒に、手を合わせた

 

今、ここから過去に変わっていく

過去になって、だんだんと思い出す事が少なくなって

そうやっていつか・・・

 

僕がそんな事を考えてたら

「青山君はお母さん似なのね。輪郭はお父さんかな」

千瑛が急にそんな事をいった。

 

そうだ

なくなるわけじゃない

 

「忘れたくない」

僕は自然に言葉にしてた

いつか僕が少しづつ快復していって、幸せになれたときも

独りぼっちだった時のことを

その時の気持ちを忘れたくない・・・

 

「それを絵にしたい」

 

僕の想いを花に変えて

湖山先生のように命にそのまま触れるような

僕はそんな絵が描きたいー

自然に想いが言葉になった。

 

 

 

私には、そう話すあなたの横顔はとても優しく見えてー

 

ああ、そうか

寂しかった気持ちだって、青山くんにとって大切な、家族との大切なつながりなんだ・・・

 

「両親が死んだんだ」

「僕の絵を見てもらえますか?」

あなたの、あの時の言葉と絵を思い出す・・・

 

 

出発

 

「今日はありがとう、千瑛」

玄関で靴を履きながら青山くんが背中越しで言った

あとは描くだけ。やるだけやってみる、と。

 

青山君の背中を見ながら、私は言ったの

「あなたの線には、いつだって心があった。あなたならできるわ」

 

そしたらあなたは少し照れながら

「千瑛がいてくれたからだよ」

千瑛がいなかったら、僕はまだ独りで記憶だけを眺めてた

 

「そんな事・・・」

私の言葉をさえぎって、あなたは話つづけた

 

「初めて千瑛の薔薇を見た時感じたのは、僕に欠けていたものだったんだと思う」

今なら、それが何かわかるよ・・・

 

千瑛の勇気

千瑛がいたから、このドアを開けられたんだー

 

「ありがとう。千瑛の絵が好きだよ

あなたは笑顔でそう言ってくれた

「・・・あ、そう」

なんだか照れてしまって、素っ気なく返事をしてしまったけど・・・

 

 

2人で玄関を出た

「お邪魔しました」

そう言う私の後ろで、青山君は

「行ってきます」

そう言った。

 

悲しみも寂しさも愛しさも。

なにもかもを抱いて、歩き出す。

 

 

 

27話のまとめ&感想!

 

ずっと帰れなかった、両親と暮らした家に帰ってきた青山君。

一緒に帰ってきた千瑛と、優しい時間を過ごしました。

 

青山君にとって、千瑛の存在は特別なんでしょうね。

歩き出す勇気をくれた人でしょう。

ライバルでもあり、心許せる人であり、共に歩いて行ける人であり。

千瑛の存在が、絵が、言葉が、青山君の心をほどいてゆくー

 

ああ・・・なんて素敵な2人でしょう

でも恋愛には発展しないのでしょうか?

青山君はのんびりしてそうなので、そのあたりも気になりますね。

 

両親と過ごした家で、また歩き出す事を決めた青山くんが、今後どのような絵を書いていくのか

その時どんな想いでいるのか

今後の展開も、楽しみですね!