カイトについて
カイト獣神化。ハンターの書はカイトにあげます。 pic.twitter.com/ZQre8txVZP
— さえ (@aokihatounohate) November 25, 2019
主人公ゴン=フリークスの父親であるジン=フリークスに課された最終試験の課題「ジンを捕まえる」為に、
ジンとゴンの故郷のクジラ島に立ち寄った際、キツネグマに襲われていたゴンを助けたことから、以降ゴンと深い繋がりを持つことになります。
単行本の第1巻から登場する超主要キャラクターで、もはやカイトの存在なしでは、HUNTER×HUNTERの物語が始まりすらしないとも言える、本作品でなくてはならない存在の1人でもあり、いまだ高い人気を誇ります。
ジンの弟子
カイトはスラム街でジンと出会い、ハンターとして生きる術を教わります。
カイトは自身がどこで生まれたかさえもわからないという過去を持ちます。
そんな中出会ったジンの存在は、カイトにとってとてもかけがえのないものだったはずです。
そんなカイトは、持ち前の勘の鋭さで、ゴンがジンの息子であるとすぐに気づきます。
すると、ゴンに見知らぬ父ジンのハンターとしてのすごさや、その偉大さを語って聞かせ、まるで弟のように可愛がり面倒を見ます。
父を知らないゴンに、過去の自分を重ねていたのかもしれませんね。
カイトの懐の深さと優しさが伝わる印象深いシーンです。
父が死んだと聞かされて育ったゴンの衝撃の大きさは、想像に容易いです。
そんなカイトの話を聞いていくうちに、ゴンは父ジンに会うことを目標に、ハンターを志すのです。
そう、まさに!
カイトとゴンが出会わなければ、ゴンはキツネグマに襲われて命を落とし、HUNTER×HUNTERの物語は始まることすらなく、終わりを迎えていたことでしょう…
生物調査専門ハンター
カイトは、ジンの試験をクリアした後、アマチュアハンターと調査チームを組んで生物調査の活動を始めます。
彼の専門は大型生物で、新種生物の発見も多い腕利きのハンターなのです。
「いいハンターってやつは、動物に好かれちまうんだ」
こちらはカイトの伝説の名セリフですね。
この一言に、カイトがどれだけ生物を愛し、その生態の調査にプライドを持っていたかが分かるような、カイトのハンターとしての想いと信念が詰め込まれている一言のように感じます。
だからこそ、たくさんの新種生物の発見ができたのでしょうね。
のちに、カイトの人生の明暗を分けることになる大型の蟻「キメラアント」の調査も、カイトのそのハンターとしてのキャリアが関係しているからなんですね…
VSネフェルピトー
カイトはキメラアントの調査の為に、ゴンとキルアと共にNGLに入国しました。
カイトと共に調査を進めることでゴンとキルアもハンターとして新たな力を手に入れて、一行は順調に女王蟻の巣の目前まで近づきます。
そこで、王直属護衛軍のネフェルピトーに出会ってしまうんですね…
すぐに、ネフェルピトーの強さを察知したカイトは、ゴンとキルアを守る為に、二人を逃がして戦います。
自分の強さに薄々気づいていたネフェルピトーは、ようやく現われた好敵手の登場により、戦いを楽しみながら、さらに自身の強さを引き出していきます。
善戦虚しく、カイトはネフェルピトーにより命を奪われます。
ようやく現われた好敵手との戦いが楽しく、またカイトとの戦いを望むネフェルピトーは、彼の肉体のみを修復し、最終的にはキメラアントの対戦相手としても利用します。
本当に残酷すぎて、辛すぎるシーンでした…
首だけになっているカイトを見たとき、信じたくなくて、信じられなさすぎて、本当に悲しくなりました。
どんだけネフェルピトー強いの…
ネフェルピトーの念能力の玩具修理者⁽ドクターブライズ⁾は、カイトとの戦いによって生まれた能力なんですね…
このカイトの死により、ゴンの運命も大きく変わりました。
念能力
具現化系の念能力者で、円の直径は約45mに及びます。
気狂いピエロ⁽クレイジースロット⁾
ピエロ型のルーレットから出る9種類の武器を、ランダムに具現化します。
一度出した武器は技を出して使用しない限りしまうことはできず、他の武器を出したり消すことができません。
ルーレットなので、出る武器は運次第です。
狙った武器が出ないこともしばしばあるので、本人曰く使いづらい能力でもあります。
ピエロの喋り方がなかなかのウザキャラで、静かに素早く敵を倒したいカイトとしては、そこが気に入っていないポイント⁽特に⁾なのかもしれません。
そんなカイトの能力で、現在分かっている武器は全部で3種類です。
2番の鎌=死神の円舞曲⁽サイレントワルツ⁾
巨大な鎌を持ちながら360°回転し、周囲のものを無差別に両断します。
唯一、戦闘シーンの描写と技の名前があります。
目撃したゴンとキルアはその殺傷能力の高さに戦慄しますが、カイト自身「2番はこの技しか使えない」ので、ハズレだと思っているようです。
他にも3番のロッド、4番の銃が登場していますが、詳しい使い方や、技の名前の明記がないため、真相は謎に包まれています。
武器によって何通りかの技があるとしたら、かなりのヴァリエーションがありそうです。
登場すらしていない武器の方がたくさんあるので、今や知ることはできませんが、カイトの強さは底が知れませんね。
カイトの好きなシーンランキングベスト3
第3位 ゴンとの初対面
物語を語る上で絶対に外せないシーンだと思っています。
作中の冒頭、ゴンは育ての親でもあるミトの反対を押し切って、ハンターへの道を突き進むべく、ミトとの約束でもあった沼の主を釣り上げて、ハンター試験会場に向かいます。
その道中で、親子のキツネグマに遭遇し、親のキツネグマに襲われてしまいます。
そこをカイトが親キツネグマを殺し、ゴンを助けました。
カイトは先々のことを考えて子キツネグマも殺そうとするのですが、ゴンはそれを拒否し、自分が育てると言い放つのです。
その間、子キツネグマはゴンの体をひっかき続けるのですが、ゴンの意志は揺らぎません。
その目に、自身の師のジンの姿を連想し、事実ゴンが息子であることを知り、父ジンの話を語って聞かせるんですね。
ゴンのハンターとしての器量を見抜いたカイトは、ゴンをハンターとして見出してくれた恩師とも言える存在です。
第2位 「いいハンターってやつは動物に好かれちまうんだ」
そこで、これです!
第3位からの繋がりで、文句なしの第2位です。
カイトは、ミトの気持ちも理解しつつ、目の前で見たゴンの子キツネグマに対する頑なな意志とハンターとしての器量を見初め、このセリフを言います。
ハンターとは、ただ対象物を狩ったり、駆除、排除するだけの存在ではなく、そのもの自体を愛し、そしてその愛が伝わり、愛される存在でなくては成り立たないのかもしれません。
愛があるからこそ、むやみに傷つけたり殺したりはしない、その生命自体にしっかりと敬意を持って振舞える者こそが、ハンターとしてふさわしいということなんですね…
愛がなければ、ただ排除し、排除されるだけの関係性です。
共生、共存する為には、愛と敬意がないといけないということなのだと思いました。
カイトのハンターとしてのポリシーとプライドを感じるこのセリフは、間違いなくゴンのハンターとしての指針を示してくれる大切なものになったはずです。
第1位 カイトの最期
これはもう衝撃と悲しみの面で、辛すぎてもう見たくない部門も含めてぶっちぎりの1位です。
キメラアントの生態調査の為にNGLに入国したカイトとゴンとキルアですが、女王蟻の巣目前で王直属護衛軍のネフェルピトーに襲われてしまいます。
圧倒的な強さを誇るネフェルピトーからゴンとキルアを守るため、カイトは身を挺してネフェルピトーに向かい打ちます。
その結末がどうなるかハラハラドキドキして見守っている最中、ネフェルピトーの膝の上に首だけになったカイトの描写…
こんなことってあるの?
信じられなさすぎて、辛すぎて、もはやトラウマレベルです。
あんなに強くて冷静で、一流のハンターとしても名高かったカイトが、そんないとも容易く
謎の生物に負けちゃうなんてアリなの?と混乱したのは記憶に新しいです。
言い難い絶望と、底知れない恐怖と憎悪に苛まれました。
一読者の私でこのレベルなので、当事者のゴンの気持ちを考えると言葉になりません…
この事件をきっかけに物語の明暗はハッキリ分かれたような印象があります。
大切な人を失ってさらに強くなる。という転機だとしても、ちょっとやりすぎです冨樫先生~と思ってしまいました。
ゴン、負けないで…
カイトのまとめ
ハンターハンターは
ダントツでキメラアント編がピークにおもしろい‼️
🤦🤦#ハンターハンター#ネフェルピトー#カイト#キメラアント pic.twitter.com/CohGNSxowa— My name is ライト (@sitdown_raito39) July 27, 2020
登場が早く物語の主要キャラクターでもあるカイトですが、その活躍と登場シーンは少なく、今も生きていたら…と何度も要所要所で思い出してしまう存在です。
物語として、主人公に挫折や苦難があると、より強く優しくなれるキッカケにはなるのですが、あまりにも残酷すぎて、単純に心が挫けてしまうのではと心配になってしまいました。
カイトの存在なくしては、物語は始まりませんし、ゴンが成長するキッカケやチャンスも皆無だと思います。
ここまで残酷な描写にした意図は、ゆくゆく回収されてくれるといいなと、一ファンとしては切に願ってしまいます。
カイトは女王蟻が王メルエムと共に産んだ命の中の一つに転生しているという説があります。
カイトの意識や念能力を受け継いでいるかは、明らかではないのですが、もしカイト時代の記憶や意志を引き継いだ生命体として、いつかゴンやジンとまた再会するなんて展開があったら、それはもう涙なしでは見れない熱いシーンになることは間違いありません。
明かされなかったカイトの念能力の全貌も、いつか白日の下にさらされる日が来ることを願ってやみません。
ゴン、それまでがんばって生きてね…