リングにかけろ 剣崎順 必殺技解説とその人物像に迫る その②

「リングにかけろ」概要

高嶺菊をめぐる剣崎順と香取石松の戦い

剣崎順を語る上で、欠かせないのが高嶺菊との恋愛を経て最終的に結婚というゴールにたどり着くサイドストーリーだろう。

当初から高嶺竜児とはライバル同士であったため、姉・菊とも何かといがみ合っていたが、

日本代表チームが幾多の戦いを通じて結束を固めていくのと同時に菊との関係も自然、互いに惹かれあう形となる。

実は剣崎よりも早く高嶺菊に思いを寄せる人物がもう一人いた。

日本代表の一人、ケンカチャンピオンこと香取石松である。

石松は剣崎の世界タイトルマッチ戦直前に菊をめぐる決闘を剣崎に申し込む。

「オレに勝てたら、菊をゆずる」的な果たし合いだ。

これに対し、石松の菊に対する思いをよく知っていた剣崎はチャンピオンベルトよりも一人の女のほうが大事と言い切り、自身のけじめをつけるための決闘にかっこよく応じる。

決闘は予想以上に石松が健闘し、長時間に渡る。

最後は石松の必殺技ハリケーンボルトとギャラクティカ・マグナムの壮絶な相討ち。

剣崎はからくも勝利するが世界タイトル戦前にかなりのダメージを負ってしまう。

その数日後、石松との命懸けの決闘による傷も癒えぬまま、11万人もの観衆が見守る後楽園球場にてジーザス・クライストとの世界戦を制し、チャンピオンベルトも菊も全て奪取する。

石松には申し訳ないが、天才は何かとうまくいくようになっているのであった。

このあと、世界チャンピオンとなった剣崎はプロに転向したばかりの高嶺を指名し、

いよいよ本作のクライマックス「高嶺竜児vs剣崎順」の最終決戦を迎えることとなる。

剣崎順 必殺技 ギャラクティカ・ファントム

ギャラクティカ・マグナムと同時に高圧電流の中で作られたもう一つのスーパーブロー。

利き腕の左から繰り出すため、マグナムよりも破壊力は上と思われる。

撃ち終わった後のフォームを見る限りはストレートというよりも左フックに見えなくもない。

このパンチもマグナムと同様に放った瞬間に背景が銀河に切り替わるというド派手な演出が行われる。

ギリシア代表テーセウス、ギリシャ１２神のハーデス、世界バンダム級チャンピオンのジーザス・クライストといったそうそうたる強敵がこのブローの前に為す術なく沈んだ。

ストーリー終盤で他の選手が皆、最終ブローを開発する中、剣崎は最後までマグナム＆ファントムを使い続けた。

考えてみれば、高圧電流がほとばしるパンチを超えるものなどそうそうないだろう。

おそらくこの2つのスーパーブローのインパクトが強すぎて、これ以上のものを作者が思いつけなかったのではないかと勝手に推測する。

おわりに

今回は剣崎純のサイドストーリーや必殺技ギャラクティカ・ファントムについての考察を行いました。

次回は高嶺竜児の最終ブロー「ウイニング・ザ・レインボー」と剣崎との最終決戦についてお伝えします。

どうぞお楽しみに！