リングにかけろ

リングにかけろ 高嶺竜児に関係する登場人物紹介

「リングにかけろ」概要

作者/車田正美

掲載誌/週刊少年ジャンプ

連載期間/1972年2号~1981年44号

主な登場人物/高嶺竜児 高嶺菊 剣崎順 香取石松 志那虎一城 河井武士 など

主人公高嶺竜児がプロボクサーだった亡き父の遺志を継いで世界チャンピオンを目指すべく、姉である菊の教えを受けて成長していくいわゆるスポ根系のボクシング漫画。

略称「リンかけ」

リングにかけろ 高嶺竜児に関係する登場人物紹介

高嶺竜児の家族

高嶺 豪(たかね ごう)
竜児と菊の実の父親
ジュニアライト級の世界ランカー9位であったが若くして病気で他界する。形見のグローブを竜児に残す。

詳しくは描かれてはいないが、生前、長女の菊にボクシングの指導をかなり本格的に施したと思われる。

よって菊の竜児へのボクシング指導は基本的に父親から受け継いだものである。

高嶺 千代(たかね ちよ)
竜児と菊の母。
高嶺豪との死別後、経済的にも精神的にも疲弊していたところへ、人がよいフリをして近づいてきた富蔵にだまされて再婚する。

再婚後は豹変した富蔵の自堕落でわがままな言動によって苦しい生活を強いられる。

妻を金蔓としか思わない富蔵のせいで無理を重ねた千代は成長した竜児との再会を果たすことなく病に倒れ、この世を去ってしまう。

竜児と菊は亡くなった母親のためにも必ずチャンピオンになることを誓う。

富蔵(とみぞう)
高嶺千代の再婚相手。
酒やギャンブルに溺れる日々を送り、千代や竜児たちにひどい仕打ちをし続ける。

父親の形見であるボクシンググローブを川に捨てられた時には菊は我慢の限界に達し、富蔵に怒りの鉄拳を何発も食らわし、失神に追い込む。

富蔵の度を超えたパワハラぶりに読者もストレスがたまっていただけにこのシーンは何とも爽快であった。

竜児が東京で有名になると、わざわざ上京して菊にたかろうとするなど昭和マンガによく見られる典型的なダメ親父ぶりをいかんなく発揮した。

高嶺千代が亡くなってから帰郷した竜児の前で千代を酔っ払いながら侮辱したため、今度は怒り心頭となった竜児に叩きのめされる

この時を最後にその消息は不明となった。

おそらく金も住処も失い、野垂れ死にの末路を迎えたにちがいない。

三条家

三条 加奈子(さんじょう かなこ)
三条家の令嬢。当初は竜児の永遠のライバル剣崎順の許嫁でもあった。

竜児と菊が故郷を捨て、上京する際の新幹線で偶然出会い、それがきっかけで竜児たちは三条家に住み込みで働きながら聖華学院へ通わせてもらうことになる。

そこで竜児は剣崎と運命的に出会うことになった。

当初剣崎は小学生の分際で、加奈子に「お前はおれの妻になる女だ」などと大口をたたいていたのだが、結果的には菊と恋仲になり、結ばれる。

彼女は剣崎に振り回された不幸な女性といえるが、かなりの美人なので、どこかのいい男を見つけて幸せな人生を歩んだことが容易に想像される。

大村ジム

大村 蔵六(おおむら ぞうろく)
大村ボクシングジムの会長兼開業医でもある。

上京してしばらく経った後、住処を失った竜児と菊を引き取り、わが子のように見守り育てた。

竜児たちは彼のおかげでボクシングの環境にも恵まれすくすくと成長することができた。

いわば命の恩人にあたる。

普段は温和な性格だが、根は大変気骨のある人物であり、影道一族カイザーナックルといった、作中のキモとなる重大な秘密とも関わりを持っている。

大野 六助(おおの ろくすけ)
大村ジムの練習生で普段は魚屋に勤めている。愛称は「ロク助」「ロクさん」など

ボクシングの才能に恵まれているとはいえず、プロテストに9回落ち続ける、不屈の闘志で10回目にして合格しプロのライセンスを取得する。

実は剣崎以外で唯一、竜児をスパーリングでKOした経歴を持つ。

竜児とは年は離れているが、プロボクサーを目指すという共通の夢があり意気投合する。

ことあるごとに高嶺姉弟をサポートし、序盤の竜児の成長に一役かった人物である。

月島五中ボクシング部

竜児が中学時代に在籍していたボクシング部。竜児が入部した時はボクシング部とは名ばかりの不良の溜まり場であった。

その不良たちも竜児のボクシングに対するひたむきな情熱に少しずつ心を動かされ、ボクシング部としての本格的な活動を始めることになる。

朝丘先生(あさおかせんせい)
竜児が1年生の時の担任であり、ボクシング部の顧問を務める女教師

その外見は教師というよりも水商売の女に見えなくもなかったが、

竜児と剣崎戦の段取りや試合では竜児に策を授けるなど、ボクシング部顧問としての活躍を見せた。

チャンピオンカーニバル以降は登場しなくなったが、本作のクライマックスである竜児と剣崎の世界タイトルマッチを見に来ていた。

木村 幸子(きむら さちこ)
竜児の同級生であり、ボクシング部のマネージャー。愛称はサッちゃん。

入学式の直後に白昼堂々とシンナーを吸いまくるというとんでもない不良少女だったが、

竜児に惚れて、つきまとっているうちに奇跡的に更生を遂げた。

以後、竜児の試合にはセコンドとして付き添い黄色い声援を送った。

朝丘先生同様にチャンピオンカーニバル以降登場しなくなったが、竜児と剣崎の世界タイトルマッチを見に来ていた。

田島 アキラ(たじま あきら)
竜児の同級生のボクシング部員

入学早々クラスの番長になろうとし、竜児に因縁を吹っ掛けるが、逆に返り討ちにあってしまう。

以後は竜児のよき友となり、幸子とともに竜児のサポート役として活躍した。

彼もまたチャンピオンカーニバル以降登場しなくなったが、竜児と剣崎の世界タイトルマッチ戦を見に来ていた。